2025/05/22 14:42

 父が亡くなる前に、気になることがあったので父の祖先(ハプログループ)検査をしてみました。
 ハプログループ検査とは、DNAに含まれる遺伝情報を解析し、病気のかかりやすさや体質の遺伝的傾向を知る検査です。私は昔から父の家系に疑問を抱いていたので、検査に踏み切りました(私はX染色体しか持っていないため、父方の家系の祖先検査は出来ない?との事でしたので父に検査してもらいました)。
 疑問と言うのは父の体格のことです。父の家系は日本人にしては大柄なことが多く、私はそれをいつも不思議に思っていました。父が言う事には「ロシア系の血が入っている」と言うのですが、白人のようにはまったく見えないので、とても不思議でした。
 そこで遺伝子検査をしてみると、なんと父の母方の祖先が「ハプログループY2」と言う非常に珍しいグループである事が分かりました。

 調べてみると、ハプログループY2はロシアの先住民で、オホーツク海からサハリンなどを経由してアイヌ民族(縄文人)と合体したグループである可能性が高い事が分かりました。北海道には彼らを「オホーツク人」や「モヨロ人」と言う名で呼んでいた記録があるそうです。

 これで私の長年の疑問が分かりスッキリしました。父方の独特な風貌は、アイヌでも弥生人でもない民族の血が混じっていたためだったのです。
 しかし、このハプログループ検査は父方のY染色体と母方のX染色体しか分からないため、失われていった染色体についての情報は分かりません。本当はアイヌ民族やもっとほかにもさまざまな民族が混血している可能性もあると考えると、想像がふくらみます。

 アイヌと言う民族について、東京生まれの私には無縁だと思っていましたが、自分がアイヌの血を持っている可能性を知った今、アイヌ民族についてとても興味が沸いてきました。また、現在私が発達障害によって差別を受けている事からアイヌ差別にも共感できる部分があり、これからアイヌ差別問題の解決活動にも参加していけたらと考えました。

 日本と言う単一民族国家では、「常識」と言う価値観がとても重要視されます。その中で、別の文化や価値観、思考を持った人は差別や迫害を受けやすいです。そんな人々を救うにはマイノリティが声を上げ政治が関与していくしかありません。そのためには、マイノリティが徒党を組み、影響力を強める事が大切だと考えています。